伝動部品
- スプラインとは、スプライン軸とスプラインボスを用いてコンパクトな範囲で上下回転移動が必要な際に用いる機械要素部品である。 構造・用途・使用事例 選定のポイント 構造・用途・使用事例 構造 スプライン軸とスプラインボスを組み立てた外観図を図1に示す。 図1.スプライン外観
- キーレスブッシングとは軸とプーリなどの間に取り付けることによって、軸と回転体を摩擦により固定する機械要素部品である。
- ウェッジブッシングプーリとは軸とVベルトプーリなどの回転する機械要素部品の固定に用い、軸の外径とVベルトプーリの内径の間の摩擦を用いてウェッジブッシングとプーリを一体化する機械要素部品である。
- かさ歯車は2本の回転軸間で円錐形状の斜面の部分に加工した歯形が同形状の歯形の相手歯車と噛み合い、軸間で回転力を伝える用途に用いる機械要素部品である。
- オートテンショナーとはベルトまたはチェーンなどに一定の張力を常時加え、張りを自動的に調整する機械要素部品である。
- Vベルトとは、回転動力の伝達に用いられ、2本の回転軸にそれぞれVベルトプーリーを取り付けて、両軸をVベルトでつなぎ、その際発生する張力にVベルトアイドラーが必要回転運動を軸間で伝える機械要素部品である。
- 摩擦締結式メカロックには、モータ軸とスプロケットの締結法(動きを持つ構造設計-36)で紹介したテーパスリーブ形状以外に、シングルコーン形状、ダブルコーン形状があります。 以下にそれぞれの構造や特徴を解説します。 (1)シングルコーン形状メカロック(MLM、MLMP、MLHS)の構造と特徴 テーパ形状のインナーリングを持つ加圧フランジを、ロックボルトの締付けナットが加工されたテーパ形状のアウターリングに複数本のロックボルトで締付けることで、それぞれインナーリング、アウターリングのそれぞれが外径、内径方向に移動し垂直力を生じさせます。(【写真1】、【図1】参照) この垂直方向の作用力による摩擦力で、モータ軸とスプロケットを締結しています。取付スペースが小さいわりに大きな締結力が得られます。 カム、歯車、プーリなど多様な回転伝動要素の締結に採用されています。タグ:
- 同軸で回転する2つの物体(軸とハブ:軸とスプロケット、歯車、プーリなど)の締結方法には、(1)キー締結法、(2)ねじ締結法、(3)摩擦締結法などが挙げられます。タグ:
- ここでは、ボールねじの両端軸受の構造と設計のポイント、便利な調達法を紹介します。 (1)ボールねじ軸の両端支持法 ボールねじ軸の支持方法は、固定—固定、固定—支持、固定—自由の3種類がありますが、一般的には固定側と支持側の両端支持法です。それぞれボールねじにモーメント荷重、ラジアル荷重が過大に負荷されないよう軸受との組付け精度が重要です。 固定側では軸受内輪をはめあい寸法で軸に固定し、外輪を軸受ホルダー(サポートユニット)に固定して軸方向の移動をなくします。アンギュラ玉軸受を選定して、ラジアル荷重とアキシャル荷重を受けます。 支持側では、軸の温度上昇による軸の伸縮を逃がすために、軸受の保持構造をフリーにしています。(【図1】参照)
- 回転モータの回転トルク(力)や回転数(移動距離)をボールねじに正確に伝動させる場合、採用した伝動機械要素の特徴で組立作業の難易度、精度、寿命/信頼性などが変わってきます。ここでは、カップリング継手について解説します。 (1)カップリングの役割 回転モータとボールねじの2本の軸を連結させる場合、初期状態(静止状態)で如何に高精度に連結させても、可動状態では次のような連結状態の変動要因があります。 運転中のボールねじのたわみ 2本の軸の熱膨張による軸の変形と変形応力 ボールねじの支持部(サポートユニットなど)の変形 長時間使用後では軸受けの磨耗による摩擦抵抗の偏り したがって、剛体で2本の軸を連結する方式ではなく、伝動機械要素が1.〜4.の変動要因を解消させるたわみ軸継手(カップリング)を採用します。