ものづくりQ&A
- Question 高硬度鋼の穴加工を放電加工から切削加工に切り替えたい 50HRC以上の高硬度鋼の穴加工は、細穴放電加工、およびワイヤー放電加工でおこなっていますが、加工時間が長くて困っています。 ドリルによる高硬度鋼の穴加工が実現すれば、加工時間が大幅に短縮できます。高硬度鋼用の工具の選択、条件などについて教えてください。 Answerタグ:
- Question ノンステップ加工で加工時間を短縮したい 現在はどんな穴加工でも、切りくずがつながらないように1mm単位でステップ加工を行っています。 ステップ加工からノンステップ加工に切り替えたいのですが、どのぐらいの深さまでならノンステップで加工可能なのでしょうか。 また、ノンステップ加工を行う上でのポイントはどのようなところにあるのでしょうか? Answer ステップ加工の効果(弊害とメリット) ステップ加工は切りくず排出効果が期待できますが、反面、ステップ時に発生する刃先と切削面の擦り現象による工具寿命の低下、加工時間が長くなるための加工能率低下などのデメリットが考えられます。特に、ステンレス鋼などのような熱伝導率の低い被削材の場合は、極端にドリルの寿命が低下する恐れがあります。タグ:
- Question 穴加工をもっと高速で行いたい 社内で穴加工に費している時間を計算してみると、想像していた以上に長時間におよんでおり、全加工時間の6割を占めることがわかりました。 加工速度向上によって加工の効率化を図ろうと考えていますが、加工条件を上げるにはどのようなことがポイントになるのでしょうか。 Answer 高速穴あけ加工に必要とされる条件 穴加工を高速化するためには、穴間の移動時間(送り速度と俊敏性)が大きなポイントになりますが、工具に関しては、以下の条件を満たすことが大切です。タグ:
- Question ドリル一本で穴の仕上げ加工までが行える工具が欲しい ドリルで下穴をあけた後、穴の面粗度を向上させるためにリーマ加工を行っています。特に高い径精度を求められる穴ではないため、下穴加工の際に穴の内面をきれいに仕上げてくれるようなドリルがあれば、加工時間の短縮に役立つのでは、と思います。 Answer 一般的なドリルの構造と穴加工タグ:
- Question H7公差の穴をより高能率・高精度加工する方法を教えてほしい 穴径公差の図面指示が「H7」となっていることが多くあります。 リーマによる仕上げ工程も含めると長時間の加工が必要となり、今回高速化の方法を検討することになりました。H7公差穴加工の高能率化・高精度化を実現する方法を教えてください。 Answer リーマ加工による加工速度向上の限界 穴仕上げに多く用いられているリーマは、切削とバニシングの両機能により穴を所定の寸法と面粗度に仕上げます。そのために、(1)ドリルによる下穴精度で最終の穴精度が左右される、(2)バニシング機能があるため加工速度を高めるには限度がある、などの制約条件が考えられます。タグ:
- Question モールド金型特有のゲート加工などを効率化したい ゲート部の加工に放電加工で時間を掛けずに、また複雑な切削プログラムの使用を避けたいです。どのようにすればよいのでしょうか? Answer ピンポイントゲートブッシュの加工 ドリルによる下穴加工後に、ワークを旋盤に取り付け専用工具で加工します。 〔加工手順〕 数サイズのドリルにて段加工を行う。 ゲートのSR部、先端部をそれぞれ専用工具にて仕上げを行う。タグ:
- Question ポケットの底部や、ワークと工具の干渉が気になる箇所での穴加工ではロングドリルを使用していますが、曲がりや折損などのトラブルが発生して困っています。そのような難しい加工箇所での穴あけを、安定して行うにはどうしたらよいのでしょうか。 Answer ロングドリルによる一般的な加工方法とその問題点 工具干渉が気になる箇所での穴加工やワーク深部の穴加工では、ロングドリルによる穴加工、ロングリーマによる穴仕上げ加工が一般的です。 しかし、エンドミル等と比べて芯厚の薄いドリルでは、溝長が長くなれば長くなるほど工具剛性は低下し、加工が不安定になるというデメリットが生じます。 穴の仕上げ加工で使用するリーマの場合も同様で、工具の全長・刃長が長くなれば、それだけ加工精度には悪影響を与えます。タグ:
- Question ステンレス鋼のドリル切削で、折損トラブルを回避するには? ハイスドリルでは加工能率が低いため、超硬ドリルの使用を検討しています。 ステンレス鋼の穴加工で超硬ドリルを使用する場合、折損トラブルの発生が気になりますが、何か有効な対策はありますか?タグ:
- Question 高硬度鋼の切削をうまく行うには? 高硬度鋼のエンドミル切削では工具寿命が短くなるため、工具交換を頻繁に行ったり、寸法補正を何回もすることがあります。解決法があったら教えてください。 Answer 高硬度材に適した工具とツーリングの選定 工具選定については刃先強度の強い形状、刃数が多く剛性の高い形状にすることが有効です。 コーテッド超硬合金工具では、高温特性、耐熱性などに優れたコーティングを選定することが重要です。 ミスミTSコートは硬度が高く、対酸化性温度も高いため、工具の耐久性を高めることが期待できます。 また、ツーリングは把握力の高い焼ばめホルダが有効です。これまで焼ばめホルダは振れ精度の良さから仕上げ加工を中心に利用しているケースが多いですが、把握力が強くビビリにくいことから粗加工においても有効であり、チッピングが発生しやすい高硬度鋼加工において安定した加工が可能になります。タグ:
- [2022/10/27更新] Question V溝加工用エンドミルの正しい利用方法が知りたい 部品加工でV溝加工用エンドミルをよく利用しますが、刃先のチッピングが頻発して困っています。工具使用上のコツを教えてください。 Answer V溝加工に際しては、下記の点がポイントとなります。 利用方法 (1)通常のスクエアエンドミルを利用する場合 工具またはワークを傾けることでV溝を切削する方法です。もしV溝底部の形状に高い精度が求められないのであれば、ラジアスやコーナーC付きのエンドミルでの加工も選択肢となります。 (2)V溝加工用エンドミルを利用する場合
- Question ブラシでバリ取りをしているとブラシが変形して当たらなくなりバリ残りが発生することがあります。バリ取りを安定させるにはどのようにすればよいでしょうか?タグ:
- Question バリ取りの工程に於いて、被削材別に異なる工具を選定すべきでしょうか? 工具の種類が多く、適性が明確に分かりません。 バリ取りをする際、鉄やアルミ、鋳物といった被削材によって、異なるバリ取り工具を選定する必要はありますか。 Answer 被削材によってバリ取り工具を使い分けることは少ない バリには、前工程の違いを主な理由として、カエリバリ、ヒゲバリと呼ばれる微細なものから、鬼バリとよばれる素材の変形のようなバリまで多様なものがあります。さらに、加工の状況によってもバリの大きさも多様です。 これらの多様性に対しては工具もいろいろと対応していますが、被削材の多様性に対しては、鉄用や非鉄用といった区分も一部ありますが、多くの場合は詳細には区分されていません。 バリ取り加工は、前工程である切削・研削加工と比較して、ツール加工部の接触面積や加工抵抗が小さいため、被削材種による発熱・目詰まり等の影響を強くは受けません。従って、バリ取り加工時は、被削材による区分ではなくバリの大きさによる区分で最適なバリ取り工具を使い分けることが重要です。タグ:
- Question スティック砥石で研磨する際に研削液は必要ですか? スティック砥石を使用して仕上げ研磨を行います。湿式研磨と乾式研磨のどちらが良いのでしょうか? Answer 粗仕上工程では研削液を用いる湿式研磨が多い スティック砥石は、主として金型の粗仕上用に作られた砥石です。金型の粗仕上は、取り代を大きく取る“研削”に近い工程ですので、研磨屑が多く生じ、これを除去しながら作業する必要があります。 研磨屑の除去には、エアーで飛ばす方法(乾式)と研削液を用いて研削屑を浮かび上がらせる方法(湿式)がありますが、湿式を採用するケースが大半です。 乾式研磨のリスクとして、研磨屑自体がワークを傷つけたり、目詰まりを起こして粗仕上工程に要求される加工面精度を実現できない恐れがあるという点が指摘されます。また、湿式研磨の方が研磨力が強く研磨熱を抑えることもできることから、粗仕上工程としては湿式研磨を採用することが多くなります。タグ:
- Question 金型の仕上げ研磨にどのような工具を使えばよいか教えて欲しい 金型の仕上げ研磨を手作業で行います。 いろいろな工具を試していますが、減りが早かったり仕上がりが不十分だったり、きちんとした工具選定ができていないように思います。 Answer 仕上げ研磨工程は一般的に4工程に分けて考えられる マシニングセンター等による切削加工では金型に求められる加工面精度の95%~98%までが達成され、残り5%~2%程度の加工面精度を出す作業が仕上げ研磨です。難度が高く繊細な作業であり、仕上げ研磨工程は一般的に4工程に分けて考えられています。タグ:
- Question 粉末ハイス鋼とハイス鋼エンドミルの違いがわからない ハイスと粉末ハイスの2種類があるようですが、どちらをどう使い分ければ良いかわかりません。 そもそもこの2種類は何が違うのでしょうか? 粉末ハイスの方が高価なので耐久性も高いのでしょうか?タグ:
- Question 超硬エンドミルを中心に使用していますが、φ16以上は高価なためハイスエンドミルを使用しています。 刃先交換式カッターに切り替えるとメリットはあるのでしょうか? Answer 高速加工により効率化が可能 刃先交換式カッターを使用する利点としては下記の2点が挙げられます。 (1)超硬/サーメットインサートを取り付けた刃先交換式カッターは、ハイスエンドミルと比較して周速、送り速度を数倍高く設定することができるため、高速加工が可能となります。タグ:
- Question 同じホルダに複数のインサートから選べるようになっていますが、どのように選定すれ ばいいのですか? Answer 被削材や加工内容によって選定が可能 インサートは(1)材質+コーティング(2)形状の組み合わせにより多くの品揃えになっています。タグ:
- Question 焼ばめホルダ導入の際に注意すべき点を教えてほしい 焼ばめホルダの導入を検討しています。これまでコレット式のホルダを使用してきたため、焼ばめホルダの導入に際してトラブルが発生しないか心配しています。新規導入にあたって注意すべき点について教えてください。 Answer (1)使用工具 焼ばめホルダで使用するには超硬工具が最適です。 ハイス工具は、熱膨張率がホルダ材質と近いため焼きばめ時間が長く、工具着脱が難しくなりますので、ご注意ください。 (2)工具の選択と保持方法 専用工具 焼ばめホルダは外周がスリムで、ワークへの接近性に優れており、全長の長い工具は不要です。必要以上に全長の長い工具ではビビリ発生による加工精度低下が懸念されますので、市販されている焼ばめホルダ専用工具を選定することをお勧めします。タグ:
- Question 焼ばめホルダの導入メリットを教えてほしい 加工内容の高精度化にともなって焼ばめホルダが普及していると聞きましたが、具体的にどんなメリットがあるのかわかりません。焼ばめホルダの導入メリットについて教えてください。 Answer 焼ばめの基本原理 ホルダ先端部を加熱し熱膨張させることで工具を挿入。 その後、冷却収縮させ、工具を把握する方式です。タグ:
- Question ねじ切りカッターの導入メリットや使い方についての基本を教えてほしい タップに代わるねじ穴加工用工具として「ねじ切りカッター」を紹介されました。 これまでタップでのねじ穴加工を行ってきたため、ねじ切りカッターの使い方や、どのようなメリットがあるのか、といった点について教えてください。 Answer ねじ切りカッターの導入メリット タップは前工程であけた下穴に、おねじを差し込むように1回転あたりねじピッチだけを送り、めねじ加工をする工具です。量産に適していますが、その反面トラブルも多くあります。高品質、安定加工、トラブル時の対処にメリットがあるねじ切りカッターの導入メリットと加工例を以下に記載していますのでご参照ください。