特殊塗料
- 磁気をコントロールするための塗料です。我々の周辺には、この塗料による製品が満ち溢れています。 それは、VTRテープ、オーディオカセットテープ、コンピュータ用MTなどをはじめ、クレジットカード、鉄道用切符、定期券、高速道路通行券、バス回数券、テレフォンカード、オレンジカードなどで、いまや産業分野や社会生活を営む上で欠かせないものになっています。 磁性塗料は、磁性体(粉)、バインダー樹脂、添加剤、溶剤などで構成されています。磁性粉の代表的なものは、γFe2O3、CrO2、Feを主成分とするメタルパウダーです。 磁性塗料は記録密度の大きさから、水平記録用にBaフェライト、γ-Fe2O3・Fe3O4、Co-γFe2O3・CrO2などで、垂直記録用にはメタルパウダー・Co-FeOx、Baフェライト・六角板状蒸着・スパッター・Co-Crなどに大別されます。タグ:特殊塗料,
- 畜光塗料は、目覚まし時計の文字盤であまりにも有名です。ある物質に何らかの形のエネルギーで刺激を受けたとき、刺激停止後も発光を持続することを「りん光」といいます。 りん光を発する物質をりん光体といいますが、とくに残光時間の長いものを使用して畜光塗料がつくられています。 りん光体としては、硫化カドミウム系(CaS/Bi硫化カドミウムにビスマスを賦活剤として用いたもの。CaS+SrS/Bi)や硫化亜鉛系(ZnS/Cu、ZnS+CdS/Cu、賦活剤として銅を用いる)などがあり、発光色も青色から赤色まで(青、淡青、緑、黄、橙、赤橙)あります。 畜光塗料は、りん光体とビヒクルを使用するときに混ぜ合わせて使います。これら無機りん光体は、結晶体であるためロールミルなどで加圧・混合すると結晶が粉砕されて発光輝度が低下してしまうからです。とくに残光時間が長く、りん光体として用いられるのは硫化亜鉛/銅、硫化カドミウム/ビスマスりん光体です。 【表1】に、畜光塗料に使われるりん光体を示します。タグ:特殊塗料,
- 災害防止用標示板、消費者の目を誘う広告看板、ポスターなどには、しばしば蛍光塗料が用いられています。 ある物質が外部から光エネルギーを受けたとき、吸収したエネルギーを別のエネルギーに変換して、可視光などの光を放出する現象をルミネッセンスまたは蛍光といいます。蛍光は外部エネルギーを受けているときだけの発光で、外部からのエネルギーが消滅すると発光も消えます。 蛍光塗料に用いられる蛍光体は、昼光蛍光塗料顔料といわれる有機物で、蛍光性染料を合成樹脂に染着したものです。蛍光性染料は一般に、希薄な溶液のときには蛍光を発し、濃度の上昇とともに蛍光強度は増大しますが、ある濃度以上では減少します。 蛍光性染料の担体となる合成樹脂には、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニール、塩ビ酢ビ共重合体、アルキド樹脂、芳香族スルフォンアミド樹脂、ユリア樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリアミド樹脂、スチレン樹脂及びこれらの共重合体などが用いられます。 蛍光性染料としては、ブリリアント・スルフォ・フラビンFF、フルオロール・グリーン・ゴールドなどです。タグ:特殊塗料,
- 第一次石油危機を契機に、太陽熱を利用するソーラーコレクターが急速に普及しました。これは太陽熱を吸収して水を温めて利用するものですが、水の温度が上昇すると温水からの放熱が多くなり効率が低下する宿命をもっていました。 これを防ぐためには、太陽放射スペクトルのうち、エネルギー密度の高い短波長光をよく吸収して熱とし、長波長の赤外線放射を小さくすることが必要であります。 従来は太陽集熱体に黒色処理を施していましたが、これは太陽熱をよく吸収しますが、集熱体からの熱放射損失も少なくなかったのです。このために熱線反射の必要性が生じました。つまり、太陽光波長領域(0.3〜2.5μm)では吸収率が大きく、赤外波長領域(3.0μm以上)では放射率が小さいという性質が求められました。 この目的のために太陽熱吸収塗料が用いられます。太陽熱吸収塗料は、透明に近いアクリル、シリコン、ウレタンなどのバインダーに半導体性質をもつ酸化銅、二酸化マンガン、酸化コバルト、酸化クロム、酸化鉄、硫化鉛、硫化ニッケルなどの微粒子を混合したものです。タグ:特殊塗料,
- この塗料は、温度変化や温度履歴を色彩で表示してくれますので、食品の衛生管理などに注目されている塗料です。 示温塗料は、特定の温度において明瞭に変色する化合物を顔料としたもので、次のような種類があります。 (1)不可逆性示温塗料 温度変化による不可逆的な色の変化を利用したもので、顔料としてコバルト、ニッケル、鉄、銅、クロム、マンガンなどの塩類が用いられ、これらの組成中にアミン、アンモニウム塩、炭酸基、しゅう酸基などを含みます。 変色は、アンモニア、炭酸ガス、水などの発生を伴う熱分解によって顔料化合物の組成そのものが変化して起りますので、変色は不可逆的です。一旦変色すれば、その後温度が下がっても原色に戻ることはありません。適用範囲50〜400℃タグ:特殊塗料,