【図1】がアップループの形です。ダウンループでのアンコイラと送り装置間の距離が長くなる欠点を、ループを上部空間に持って行くことで、距離の短縮をねらったものです。薄板材に使われることは少ないですが、材料の厚さが1mm程度以上の材料には多く使われています。
このアップループでは、バックテンションにより材料が引き戻されることはなく、逆に押す方向で力が作用します。送り装置のリリーシング動作と金型内のパイロットの関係がうまくいっていないと、送り長さが長くなる不具合が発生します。この現象を押さえるために、送り装置入り口にブレーキ等の工夫を凝らすことがありますが、このことが送り速度を早くすることの障害となり、高速プレス加工には適さないループコントロールです。