【図1】がダウンループの形です。ごく一般的な材料のたるみの取り方です。薄板材から厚板まで幅広く使われています。材料が自然に作るループに必要な距離(図中のL寸法)は、材料板厚の1600倍前後は必要とされています。その間で作られるたるみは床に着いてしまうことがあります。その対策として、ループが接地する部分の床を堀込むことも行われます。
このダウンループは、送り装置とアンコイラ(またはレベラー)で両端を支持されている間の材料のたるみ(ループ)です。ここで、送り装置がリリーシング等で材料押さえを開放すると、ループの重みで引き戻されます。これを「バックテンション」と呼びます。順送加工等では、パイロットへの負担が多くなってきたりします。
また、材料送りは間欠動作です。そのため送り速度が速くなると、送り装置入り口付近の材料が上下に波打ちします。これを「材料のバタツキ現象」と現場的には呼んでいます。この現象は送り精度を乱す原因となります。
ダウンループは自然に作られる形ですが、このような不具合現象を起こしやすい形でもあります。