コイル材を【図1】に示すようにアンコイラのターンテーブル上に平置きして、コイルを巻きほぐす形式のアンコイラです。
材料メーカーから搬入されるコイル材の荷姿は、パレット上に数コイルを平置きした形です。【図1】では1つのコイル材をターンテーブルに乗せた状態を示していますが、材料メーカーから搬入されたパレットごと、ターンテーブル上に置くことができます。このようにできることで、アンコイラーへの材料セティングが楽になります。パレット上の一番上からコイル材を使うことで、コイル材の交換時間も短縮できることなどを目的として開発されたものです。
使用できる材料仕様は、板厚が1.2mm程度が最大で、薄い方では0.1mm程度です。材料幅は120mm程度まで、積載重量は3トン程度まで、多く使われているのは1トン前後のものが多いようです。
この方式のアンコイラーは、巻きほぐした材料のコントロールが難しいことです。幾つかの方法がありますが、多く使われているのが【図1】に示したスイングアーム方式のループコントロールです。スイングアームは、ループ部材料重量とバランスを取るためのカウンターバランスを持ち、材料に掛かる負荷を小さくして材料の折れ曲がりを防ぐようにしています。
多くの機種は材料の巻きほぐしが連続運転(無段変速)で行われます。一般のアンコイラーは材料ループの張りとたるみの検出をして、間欠運転で巻きほぐします。間欠運転は、材料を金型内に送り込む送り装置の負荷が変動することが問題とされることがあります。連続運転で材料を繰り出すことができると材料送り装置の負荷が均一となり、安定した生産ができます。このような特徴から、薄板材を用いた高速プレス加工に多く使われています。