ハット曲げのような形状を1工程で加工すると、加工後の製品が金型についてしまって取れなくなることがあります。そのために2工程で加工することが多いのですが、少し工夫すると1工程化が可能な場合があります。
【図1】〜【図3】は、ハット曲げの高さ方向の時間差を工夫した金型を示しています。
【図1】で構造を説明すると、ブランクの乗った1曲げダイがあり、その内側に2工程目の2曲げダイが配置されています。パンチは、1曲げ、2曲げに対応した複合パンチになっています。パンチ内にはノックアウトがセットされています。加工後にパンチに付いた製品は、このノックアウトで製品を排出します。
【図2】は、1曲げ(両端のL曲げ)が終わったところです。さらに下降して、2曲げダイまで下げ、2曲げ加工が完了した状態を示しているものが【図3】です。