切り上げパンチの普通の設計では【図1】のような形になることが多いと思います。
植え込み形状を長方形のすっきりした形とした設計です。この時の切り上げ加工方向を矢印で示しましたが、L形状内側が切り上げ量が多くなり問題が残ります。
その対策として、L字内側の植え込み部分を削り、切り上げ量を小さくしたものが【図2】です。
しかし、この形状をそのまま切り上げ加工すると、やはりL字内側部分には形状を変更する前と同じ状況が残ります。
加工の工夫として【図3】に示すように材料を傾けて段取りし、研削量が少なくなるようにすることも必要です。
切り上げ加工はプロファイルグラインダーで行いますが、砥石の径は直径が70mmくらいのものが多く使われています。
切り上げ量が大きいと砥石に掛かる負担が大きくなり発熱等の問題があること、切り上げR部分が長くなりパンチの強度を弱くすることにもなります。